Web制作、絶対に失敗したくない!
このコラムをご覧の皆さまの中には、こんな思いでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?Web制作で失敗をしないためには、事前準備が何よりも大切です。
Webサイト制作は、その成果物のクオリティに応じて、時間もコストもかかる大きなプロジェクトです。
せっかくの苦労が水の泡とならないよう、発注者が行うタスクにおいて「最低限、これだけはやっておきたい」ということから「できるだけやっておきたい」といったことまで、STEP1〜STEP4のページに分けてピックアップしていきますので、是非参考にしてみてください!
STEP1 これだけはやっておきたい!Webサイトを企画する段階で決めておくべきこと
Web制作で失敗をしないために何よりも大切になるのが、Webサイトを作ることによって"何がしたいのか"。つまり、その目的を明確にしておくという事です。
企業がWeb制作のプロジェクトを進めるにあたり、必ず何らかの理由があり、その目的は様々です。例えば、採用者を増やしたい・Webマーケティングを始めたい、というような目的や計画があり、それらプロジェクトの一環にWebサイトが位置づけられているということが多いですが、それらの計画はしばしば曖昧な場合も多く、発注前に「数値目標」「ターゲット」「予算」「納期」といった形に落とし込み、具体化していくプロセスが大切になります。
■目的を決める
Web制作を発注する前の準備段階において、最も大切な事はWebサイトの目的(ゴール)をしっかりと設定しておくという事です。ここを明確にしなければ、その他の要素に根拠を持って決めることができません。
Webサイトを制作する目的として代表的なのは、次のようなものがあります。
- 採用(自社サイトで採用を促進すること、学生の企業理解を深めること など)
- 集客(新規の顧客に事業内容や、サービスを知ってもらうこと、興味や関心を高めてもらうこと など)
- ブランディング(良い印象を与える、会社の信頼性を高める など)
Webサイト制作時にその目的を考える際、さらに具体的な数値目標まで落とし込めると良いでしょう。
例えば「Webマーケティングを本格化するため、Webリニューアルを行う」という場合は「半年以内に月間問い合わせ件数を30件以上にしよう」といった形です。達成したい数値、また達成までの期間を明確にしておくと良いでしょう。
数値目標は、Webサイトの目的により異なります。
以下のような指標が、代表的なものになります。
・採用目的のWebサイトの場合
求人応募数・採用数など
・集客目的のWebサイトの場合
お問合せ・資料DL数・商談数・受注数など
・ブランディング目的のWebサイトの場合
検索順位・訪問数など
■ターゲット(ペルソナ)を設定する
Webサイトで目標を達成するためには、その目標にあったターゲットがサイトに訪れる必要があります。
Webでの集客は広告やSEOなど、マーケティング施策が必要ですが、その戦略の前提となるターゲット層を明確にしておきましょう。
Webサイトのターゲットを考える上で、役に立つのが「ペルソナ」という考え方です。
Webマーケティングの分野で、ターゲットのニーズを明確にするため「ペルソナ」と呼ばれる、架空のユーザー像を設定するのです。
ペルソナを設定することにより、優先すべき顧客がより明確になり、社内での意思統一でも役立ちます。
■納期を決める
制作会社に発注をする前には、希望する納期も決めておきましょう。一般的にWeb制作会社は、数多くの案件を同時並行していますので、依頼する際に納期を曖昧にしてしまうと、スケジュールが後倒しになってしまうという可能性もあります。
Web制作のスケジュールは、サイトの規模によって異なります。例えば、一般的な5~20ページのコーポレートサイトのリニューアルの場合、作業期間はおよそ2〜3ヶ月程度になります。
サイトの種別による、Web制作期間のおおよその目安は次のとおりです。
LP(1ページ程度) | 制作期間:1ヶ月半 |
小規模サイト(5~20ページ程度) | 制作期間:2~3ヶ月半程度 |
中規模サイト(30~100ページ程度) | 制作期間:6~8ヶ月程度 |
大規模サイト(100ページ以上) | 制作期間:8~12ヶ月程度 |
■予算を決める
納期を決めるのと同時に、予算もあらかじめ決めておきましょう。
予算面は曖昧にはせず、お問合せ時から「〜万円まで」と、具体的な金額で提示するのが理想的ですが、初めてのWeb制作依頼の場合だと、そもそもの相場がわからないこともあると思います。
制作期間と同じように、Web制作費用の相場もサイトの規模により変わってきます。
情報量の少ない、シンプルなサイトであれば、10万円以下の費用で作成することは可能ですが、ビジネスシーンにおいて、集客のチャンネルのひとつとして活用できるようなWebサイトを依頼した場合、ある程度のコストがかかることを想定しておく必要があります。
あくまでも目安になりますが、サイト規模ごとの一般的な相場をまとめてみました。
LP(1ページ程度) | 相場:10万円~ |
小規模サイト(5~20ページ程度) | 相場:30万円~ |
中規模サイト(30~100ページ程度) | 相場:150万円~ |
大規模サイト(100ページ以上) | 相場:150万円~ |
ECサイト | 相場:100万円~ |
■必要な機能や導入ツールを決めておく
Webサイト上で実現したい内容によって、必要なシステムやツールも変わってきます。
どんな機能を実装したいか、考えておきましょう。
企業サイトの場合だと、例えば次のようなツールの選択肢があります。
・CMS…ブログなどの機動性の高いコンテンツマーケティングを行いたい場合
・マーケティングオートメーション...アクセスしたユーザーの情報やCV(目標をどれだけ達成できたのかを把握できる客観的なデータ)にしたリード情報を活用し、テレアポや、メールでの施策を行いたい場合
・チャットボット…お問合せの数が、数値目標として重要であるサイトなど、ユーザーとのインタラクティブ性を高めたい場合
・データベース…サイトに掲載する商品の数が多く、更新する頻度も高い場合
CMSはWordPressが最も有名ですが、エンジニア以外でもWebを更新する企業サイトでは、導入が当たり前となりつつあります。また、マーケティングオートメーションも、コロナ以降、デジタルマーケティングが普及している中では、重要度が高まっているツールです。
発注前に、具体的なツールの選定までしておく必要は必ずしもないのですが、Webサイトの目的や自社の状況を鑑みて、どういったツールがそのサイトには必要かというイメージを持っておくと良いでしょう。
またアクセス解析の標準ツール「Googleアナリティクス」は無料で導入できますので、基本的には導入する前提で考えてもいいでしょう。設置の際、コードの知識が多少必要となりますが、自社にノウハウがない場合、制作会社で設置可能か確認するのも良いでしょう。
さて、ここまでがSTEP1となりますが、いかがだったでしょうか?STEP2では、制作会社に依頼をする前に準備しておきたいものをご紹介いたしますので、ぜひそちらも参考にしてみてください!